“地域の新しい顔となる、多様な人々が集える場所にしたい”
このプロジェクトが発足した当初、関係者が集まり、打合せをしているときに、この言葉をMEKURUTOの事業者兼ビルのオーナーが熱を込めて話されていた様子を今でも鮮明に記憶している。
しかし、オーナーの想いを乗せてプロジェクトが工事を開始した直後、オーナーは完成したMEKURUTOを見ることが出来ないまま、天国に飛び立った。
私たちはオーナーとの突然の別れに悲しみに暮れ、またMEKURUTOを楽しみにしていたオーナーのことを考えると胸が張り裂けそうな想いでいっぱいになった。
当然、プロジェクトは中断となり、プロジェクトチームは解散した。しかし、私たちは1日としてオーナーやMEKURUTOのことを考えない日はなかった。
1ヶ月ほど経過し、オーナーご家族や関係者の方々による想いにより、2017年8月、プロジェクトは再開することになったのである。大変な状況下で、再開をご判断いただいたオーナーのご家族や関係者の皆様には、どれほど伝えても伝えきれないほどの感謝の気持ちと同時に、オーナーの想いを何としてでも実現させるという使命感に駆られた。
2017年8月25日、プロジェクト関係者が久しぶりに集まり、MEKURUTOは再び動き出した。
心なしか、解散前よりもチームとしての結束力が高まり、進むべき道もクリアになっていたように感じた。MEKURUTOには亡きオーナーの魂が宿されていると実感した。
“地域の新しい顔となる、多様な人々が集える場所にしたい”
私たちは、オーナーが真っ直ぐな目をして語っていたこの言葉の実現はもちろん、MEKURUTOに集まる人々が、それぞれに未来の1ページをめくり、新しい命を宿すことができる場所にしていくことを誓う。